製品概要: バス用温度媒体
粘度、揮発度、その他の温度によって変化する特性は、バスやサーキュレーターの性能に影響を与えます。フルーク・キャリブレーションでは取り扱っている媒体は全て試験して実際に使用しています。仕様表で推奨されている温度範囲においては、各媒体の粘度は十分に低く保たれ、撹拌、循環が適切に行われます。アプリケーションが工業用であっても要求精度の厳しい温度標準であっても、最高レベルの性能、安定度をお約束します。
媒体の仕様について
媒体を選ぶ前にいくつかの仕様について理解しておく必要があります。媒体の仕様で凝固点からフラッシュ・ポイントまでの温度範囲を記載してあることがあります。
例えばタイプ710のシリコン・オイルは-22 ℃ですが、この凝固点は媒体の粘度が高くなってよく撹拌できなくなる温度とは無関係です。タイプ 710 のオイルは80 ℃ 以上でしか使用できません。これは粘度仕様の問題であって、凝固点の問題ではありません。
使用可能な粘度の範囲はバスの撹拌およびポンプの設計によります。フルーク・キャリブレーションのバスは粘度50 センチストークスまでご利用いただけるため、使用可能な温度範囲の下限が広がります。仕様表の温度範囲はフルークのバスをご利用いただいた場合の数値です。
温度範囲と粘度以外にも、バス用の温度媒体を選択する上で考慮しなければならない仕様には以下のようなものがあります。
- 熱特性
- 寿命
- 温度サイクルが原因の特性の変化
- 空気からの水分の吸収
- 蒸発
- 熱による膨張
- 汚染 — オイルの混合またはプローブの汚れによる
- 熱伝導率
- 仕様の温度範囲外での仕様による影響 — 燃焼、爆発、ポリマー化
- 沸点への高度の影響
仕様: バス用温度媒体
モデル | 説明 |
5019 | ハロカーボン 0.8 低温用バス温度媒体 使用可能レンジ§: –100°C ~ 70°C フラッシュ・ポイント†:該当なし |
5023 | HFE 低温用バス温度媒体 使用可能レンジ§: –75°C ~ 100°C フラッシュ・ポイント†:該当なし |
5022 | Dynalene HF/LO 使用可能レンジ§: –65°C ~ 58°C フラッシュ・ポイント†: 60°C |
5020 | エチレン・グリコール(1:1 で水と混合) 使用可能レンジ§: –30°C ~ 90°C フラッシュ・ポイント†:該当なし |
5010 | シリコン・オイル、タイプ 200.05 使用可能レンジ§: –40°C ~ 130°C フラッシュ・ポイント†: 133°C |
5012 | シリコン・オイル、タイプ 200.10 使用可能レンジ§: –30°C ~ 209°C フラッシュ・ポイント†: 211°C |
5013 | シリコン・オイル、タイプ 200.20 使用可能レンジ§: 10°C ~ 230°C フラッシュ・ポイント†: 232°C |
5014 | シリコン・オイル、タイプ 200.50 使用可能レンジ§: 30°C ~ 278°C フラッシュ・ポイント†: 280°C |
5024 | シリコーン・オイル、タイプ 210H 使用可能レンジ§: フラッシュ・ポイント†: 175°C |
5016 | シリコン・オイル、タイプ 550 (廃止) 使用可能レンジ§: 70°C ~ 228°C フラッシュ・ポイント†: 230°C |
5017 | シリコン・オイル、タイプ 710 使用可能レンジ§: 80°C ~ 300°C フラッシュ・ポイント†: 302°C |
5011 - ミネラルオイル | ミネラル・オイル 使用可能レンジ§: 10°C ~ 175°C フラッシュ・ポイント†: 177°C |
§ 媒体によっては使用可能温度レンジが大気圧に影響されます。記載されている温度は標準大気圧(海面上の大気圧で1013.25 hPa)の場合です。 † フラッシュ・ポイントは、火気に触れると蒸気(媒体ではなく)が発火する温度です。炎が取り除かれれば蒸気の燃焼は止まります。(開放方式による引火点) |
モデル: バス用温度媒体
バス・ソルト、125 lb(日本では取り扱っていません。)
シリコン・オイル、タイプ 200.05
ミネラル・オイル
シリコン・オイル、タイプ 200.10
シリコン・オイル、タイプ 200.20
シリコン・オイル、タイプ 200.50
シリコン・オイル、タイプ 710
ハロカーボン 0.8 低温用バス温度媒体
HFE 低温用バス温度媒体