標準サーミスター 5640シリーズ

これらのガラス封入サーミスターは極めて安定度が高く、薄いステンレスのチューブに覆われています。基本的な半導体素子はマンガン、ニッケルおよび酸化コバルトからなるビードで、0.1 mmの白金線に取り付けられています。長期安定度を上げるため、サーミスターは16週間様々な温度でエージング処理されています。このエージング処理の間に、公表されている仕様性能を補償するため、プローブの安定度が検証されます。

5640、5641、5642 サーミスターの温度範囲は0 °C ～ 60 °Cで、5643 および 5644 の温度範囲は0 °C ～ 100 °Cです。安定度は1年間保証されています。

どのサーミスターもNIST トレーサブル校正を標準で行なっています。以下の式に基づいた0.01 ℃ごとの表が各校正に添付されます。

R=exp（A + B/T + C/T2 + D/T3）

式の定数部分は、校正データから最小二乗法により求められます。0 から60 ℃の範囲では水の三重点（0.01 °C）、15 °C、25 °C、30 °C、37 °C、50 °C、60 °C で校正されます。0 °C ～ 100 °C の温度範囲では、80 °C と 100 °C の校正ポイントが追加されます。

各温度プローブは個別に校正され、メーカーからの校正証明書が添付されます。NVLAP 認定校正をご希望の場合は、フルークまでご連絡ください。

標準サーミスターは丈夫で正確ですので、ラボでの温度測定の二次標準または作業用標準としてのご利用に適しています。概して衝撃や振動に強いため、厳しい作業環境の下でも一貫性のある校正を行うことができます。

1560 ブラック・スタック・サーモメーターと組み合わせてご利用頂いた場合、測定結果が°C、K で表示され、分解能 0.0001 ℃、±0.004 °C以下です。

校正された5640 サーミスターとブラックスタック・サーモメーターを組み合わせた価格と、校正されていない標準白金抵抗温度計の価格を比べてみてください。0 °C ～ 100 °C までの温度範囲であれば5640シリーズのサーミスターをお勧めします。